【乙女ゲームシナリオ】楽観KY後輩キャラ
自作乙女ゲーム『私の前世は戦国武将!?』のシナリオより
(シーン説明)
主人公の井上直緒(高2)が、部活動後に同じテニス部後輩の三沢徹哉(高1)を呼び出し、問い質す。
//背景:校舎中庭(夕)
//三沢_制服笑顔_中央
【三沢徹哉】
「井上先輩、お疲れでーす。」
あまりにも三沢君が通常通りなので、少し腹が立った。
【直緒】
「今日は本当疲れた……。」
【三沢徹哉】
「あぁ、あの先輩のせいですか?」
【直緒】
「半分は三沢君のせいだからね?」
//三沢_制服驚き_中央
【三沢徹哉】
「え? 俺のせいッスか!?」
【直緒】
「そうだよ! あんな事言うから……。」
【三沢徹哉】
「あんな事って……『前世は先輩と夫婦』ってやつですか?」
【直緒】
「そうだよ。」
//三沢_制服汗_中央
【三沢徹哉】
「あながち全くの嘘でも無いですよ?」
【直緒】
「どういう事?」
【三沢徹哉】
「笑わないで聞いてくれます?」
そう言って三沢君は、ゆっくりと校門へ向かって歩き出す。
【三沢徹哉】
「俺、昔からよく同じような夢を見るんです。お殿様が出てくる夢。凄く優しげなお殿様。」
【直緒】
(お殿様?)
【三沢徹哉】
「夢の中で俺は女なんですけど、そのお殿様が凄く好きでずっと見守っているんです。」
【三沢徹哉】
「形だけは夫婦だけど、愛し合うことは出来なかった。」
【三沢徹哉】
「そんな夢を小さな頃から何度か見ていて、この高校で井上先輩を見つけた時、電流が走るような衝撃を受けたんです。」
そう言って三沢君は、暫く黙って私をじっと見つめた。
//三沢_制服真顔_中央
【三沢徹哉】
「井上先輩の雰囲気はそのお殿様にそっくりで、俺は先輩がそのお殿様の生まれ変わりじゃないかって勝手に思ってました。」
【三沢徹哉】
「だからさっき、ついあんな事言ってしまったんです。」
【直緒】
(それで三沢君は、入部当初からよく私に挨拶してきたのか……。)
【直緒】
(……いや、ちょっと待って。)
【直緒】
(感心するとこそこでいいのかな!?)
【直緒】
「三沢君、ところでその『お殿様』なんだけど、名前はわかる? もしくは三沢君の夢の中の名前でもいいけど。」
【三沢徹哉】
「名前ですか? えーと……確か『ひさちか様』って言ってましたけど。それで俺の方は『桔梗(ききょう)の方(かた)』とか『桔梗』って呼ばれてましたね。」
【直緒】
(嫌ーーー!!!!!)
//三沢_削除
//背景:自室(夕)
【直緒】
「まさか学校に元正室と元側室が居たなんて……。」
前世を知った元正室の記憶を持つ浅井先輩は、その立場を利用して慣れ慣れしいし。
部活の後輩である元側室の記憶を持つ三沢君は、私を尚親の生まれ変わりだと思っていると言った後、
//背景:校舎中庭(夕)
//三沢_制服真顔_中央
【三沢徹哉】
「井上先輩……あの浅井とかいう先輩と仲いいんですか?」
【直緒】
「え……」
//選択肢
・最近仲良くなった
・全然仲良くない
//選択肢:最近仲良くなった
【直緒】
「仲いいっていうか……。」
【直緒】
(先輩との仲を何て説明したらいいんだろう? 同じような前世の夢を見る仲間?)
【直緒】
(言えるわけないよね…そんなこと。あぁ、説明するの面倒臭い。)
【直緒】
「うん、まぁ……一方的ではあるけど。」
//三沢_制服照れ_中央
【三沢徹哉】
「あんなこと言って先輩を取られるくらいなら……俺も先輩と仲良くしたいです。」
【直緒】
「え!?」
//三沢_制服照れ_アップ
【三沢徹哉】
「連絡先、教えてください! 俺も教えるんで!!」
//三沢_削除
//合流点へ
//選択肢:全然仲良くない
【直緒】
「全然。先輩と私はそんなんじゃないよ。」
【三沢徹哉】
「じゃあ、あの先輩に付きまとわれてるって事ッスか?」
【直緒】
「え!?」
【直緒】
(どうしよう……本当の事は話せないし……。)
【直緒】
「うん、まぁ…そうなのかな。」
【直緒】
(先輩ごめんなさい!)
【三沢徹哉】
「じゃあ何かあったら俺を呼んでください。」
【直緒】
「へ!?」
【三沢徹哉】
「先輩スマホ出して貰えますか? 俺の番号教えるんで。」
//三沢_削除
//合流点へ
//合流
//背景:自室(夕)
そんな流れで、つい三沢君と連絡先を交換してしまった。
三沢君こそ、私のことが気になっているのは前世で尚親と桔梗に縁があったからで、
本当に私を異性として気にしているかは怪しいものだ。
【直緒】
「でもドキッとしちゃったのが悔しいけど……。)
浅井先輩の場合は前世を知りたいという目的があって近づくわけで、
三沢君の場合は……
【直緒】
「あ゛ーーー!!! もうわけわかんない! アイス食べよ!!」
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