【乙女ゲームシナリオ】セレブ大人キャラ

自作乙女ゲーム『私の前世は戦国武将!?』のシナリオより


(シーン説明)

主人公の井上直緒(高2)は、前世の夢を見るのに戸惑いを隠せないのを前世占い師のショウ(河津晶)に相談すると、喫茶店へ呼び出され柴山悠貴(29歳)を紹介される。彼は一流企業『柴山電機』の次期社長だが、前世でショウとは親子関係だと教えられる。



//背景:喫茶店

//晶_普通_中央

【ショウ】

「直緒さん。俺は占いでいろんな人の前世を覗いてきたけど……」

【ショウ】

「前世で縁の深い人に現世でも巡り会うのは、別に俺らに限られた珍しいことでも何でも無いんだ。」

【直緒】

「え……?」

【ショウ】

「この世に生まれた人は、少なからず前世で縁のある人達に囲まれながら生きている。」

【ショウ】

「ただ、それに気づいていないだけで。」


//晶_普通_右

//柴山_普通_左

【柴山悠貴】

「それに……私は晶との前世の繋がりを知れて良かったと思っているよ。晶のおかげであまり悩まなくなったしね。」

【柴山悠貴】

「前世では親子だったけど、現世では本音で話せる友人でもある。」


そう言って柴山さんはショウさんの肩にポンと手を置いた。


【ショウ】

「柴山さん……。」

【柴山悠貴】

「現世でも変わらず愛しいよ。」


その途端、ショウさんは柴山さんの手の甲を思い切り抓(つね)る。


//柴山_汗_左

【柴山悠貴】

「イテテ……。」

【ショウ】

「とにかく俺が直緒さんに言いたいのは、前世の縁が悪いことばかりとは限らないってことだ。」


//柴山_笑顔_左

【柴山悠貴】

「私と晶のような縁もあるしね。」

【直緒】

「ショウさん、柴山さん……。」

//晶_削除

//柴山_削除


//背景:暗転

ショウさんが柴山さんを紹介した意味について、何となくわかった気がした。

この2人の関係がショウさんなりの慰めであり、相談に対する答えなのだ。

同じ前世の記憶を持つ人達と矢継ぎ早に出会ったことで、彼らに対してマイナスのイメージしかなかったけれど、

それはこれからの自分次第で、良い関係を築くことだって出来る――そう励ましてくれたのだと。

このあと私達は場所を移して、高そうなレストランで昼食をとった。

なかなか普段食べられないようなご馳走と、ニ人の仲の良いやりとりを見ていたら、

すっかり私は元気を取り戻していた。


//背景:自宅前(夕)

【直緒】

「今日はお二人共、本当にありがとうございました。」


食後もいろんな場所へ連れて行ってくれて、すっかりリフレッシュした私は、

柴山さんの高級車で家まで送って貰っていた。


//柴山_笑顔_中央

【柴山悠貴】

「気にしないで。私も楽しかったから。また三人で食事にでも行こう。」


//選択肢

・「また是非!」

・「滅相もない!」


//選択肢:「また是非!」

【直緒】

「本当ですか!? また是非ご一緒させてください!」

【柴山悠貴】

「お、嬉しいねぇ。そう言ってくれると誘い甲斐があるよ。」

//合流点へ


//選択肢:「滅相もない!」

【直緒】

「めめめ…滅相も無いです! 今日だってこんなにいろいろして貰っちゃって心苦しいのに…。」

//柴山_汗_中央

【柴山悠貴】

「おや……残念だなぁ。喜んでくれると思ったんだけど。」

【柴山悠貴】

「それとももしかして……」


//柴山_普通_アップ

【柴山悠貴】

「二人っきりで出かける方が良かったかな?」

//柴山_削除


//柴山_笑顔_右

//晶_普通_左

【ショウ】

「柴山さん、それぎりぎりアウトですよ。」


//柴山_汗_右

【柴山悠貴】

「失礼だな!? 晶。私だってまだ若いんだぞ?」

【柴山悠貴】

「それに今言った二人きりってのは、私とのことじゃなくて晶、お前と彼女のことなんだが。」


//晶_驚き_左

【ショウ】

「はい!?」


//柴山_笑顔_右

【柴山悠貴】

「フフ…冗談だよ。気にするな。」


//晶_照れ_左

【ショウ】

「……。」

【直緒】

(二人とも、本当仲良しだなぁ……。あと面白い。)

//合流点へ